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(途中版あとがき)

 当初は意図していなかったことだが、この雑記帳を書いているうちに生活行動がずいぶん変わってしまった。

 1つ目。以前は道路の網目状の排水ますにタバコの吸殻を捨てるという不謹慎なことをしていたのだが、それを止めた。道路の排水ますは下水管でなく川に直結していることを知ったからである。
 2つ目。洗車に気を使うようになった。屋外で洗車した場合、その排水はやはり下水管ではなく川に流れる。私の洗車方式は、雨が降ったときに雑巾でさっと拭き、絞った汚水は自宅の洗面所で流す、というものに変わった。洗車シャンプーなど恐ろしくて使えない。
 3つ目。炒め物をしたフライパンは新聞紙でふき取るようになった。油がどれほど分解しにくいものかを知ってから、目の敵のように油を漏らすまいと思うようになってしまった。
 4つ目。合成洗剤はなるべく避けるようになった。台所用洗剤やボディソープや洗濯用の合成洗剤は石鹸カスが出ない。これは汚れた脂分を非常に細かく水中に散らしているためらしい。これは石鹸カスより始末が悪い。石鹸に代えられるものは石鹸で洗うようにした。
 5つ目。海で泳ぐときには日焼け止めを塗らないようにした。海に溶け出した日焼け止めは魚も食えない人工アブラの塊だから。

 この雑記帳の取材源であるドブ川を絶滅に追い込むかのような行動であるが、ドブ川の謎が解けていくうちにいままでの生活の行動がだんだん怖くなってきてしまったのだ。

(まだまだつづく)

(追記)
修正用雑記帳その5
せっけんと合成洗剤はどちらが環境的にマシなのか、下水処理場の人に聞いてみた。

49 泡立ちよ こんにちは
ここで書いた洗剤の問題について、本当に正しいのか調べてみた。

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プロフィール

大石俊六

Author:大石俊六
掲載雑誌
雑誌「『広告|恋する芸術と科学』2014年10月号(特集|Tokyo River Story 東京、川ろうぜ。)『私はどうしてドブ川を覗き込んでしまうのか』

マーガレットプレス 連載『ギモンの細道』

・「ラミネート」
(第10号/ラミネートを発明した人はコンブを手本にしたのではないか、の巻)

・「人馬平安散」
(第9号/「金はなぜ貨幣に使われるのか」を調べていたら四ツ谷駅前のハイフキヤドラッグにたどり着く、の巻)

・「恋とはどんなものかしら」
(第7号/オペラ『フィガロの結婚』で資本主義の発展の秘密にたどり着く、の巻)

・「神社と石橋」
(第6号/神社の前にはなぜ石橋があるのか、の巻)

・「夏帽子製造工場」
(第5号/鮫洲にあった紙帽子工場を調べたら横浜の三渓園にたどり着く、の巻)

・「イベリア半島の睡魔あるいは美しき怠惰」
(第4号/スペイン人はただ暑いからという理由だけで昼寝しているのか、の巻)

・「靴下のゴムはなぜ伸びるのか」
(第3号/靴下のゴムが緩む原因を調べたら長篠の戦にたどり着く、の巻)

・「シュロの奏でるハ短調」
(第2号/シュロの木を植える習慣は南国への憧れのほかにもうひとつ理由がありそうである、の巻)

また、季刊collegio(38,39号)には「水路敷区道扱い」というエッセイを書いています。
・「戸越公園の水路敷」(38号)
・「水路敷と銭湯」(39号)

その他の作品(文芸誌「フノリ」に掲載)
・「海抜の季節風」(渋谷川暗渠区間の高度をしつこく探求)
・「着席自由権」(パリのカフェのカウンター席とテラス席の料金差と客の滞在時間の関係を現地でしつこく調査)

カテゴリ
「日本のドブ川」カテゴリを廃止して「法律からアプローチする」を新設しました。ドブ川を全国レベルで捉えると、どうしても法律の話メインになるのでこのように変更しました。(H26.11.15)
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